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オフザボールの動きとは?子どもの時から覚えるべきサッカーの必須テクニック


みなさん「オフザボールの動き」とは何なのかご存知でしょうか?

サッカーに親しみのない人にとっては、なかなか聞き慣れない言葉かもしれません。

しかし、サッカーにおいて必須スキルともいえるとても重要なものなのです。

今回はオフザボールの動きとはどういったものなのかを解説するとともに、そのポイントや学び方なども徹底解説します!

オフザボールの動きとは


オフザボールとはボールを持っていない状態のことです。

サッカーは基本的にオフザボールの状態がほとんどであり、試合中にボールに触れている時間は合計しても2分が良いところです。

つまり、試合中のほとんどの時間がオフザボールの状態であり、オフザボールの動きの質がゲームの勝敗を左右すると言えるのです。

サッカー先進国であるフランスやスペイン、イタリアなどの欧州の国々では、子どもの頃からオフザボールの動きに関して訓練を積んでいます。

日本においてもクラブのユースチームなどでも重要視されています。

オフザボールの動きは準備・予備動作のこと。

より良い準備をすることでチャンスを作ることができますし、ピンチを防ぐことができます。

オフザボールの動きの具体例


オフザボールの動きの重要性は理解できたかと思いますが、実際にどういった動きなのかイメージしづらいかと思います。

オフザボールの動きの中でも、名前がついていて、比較的分かりやすいものを4つ紹介しましょう。

オーバーラップ


ボールを持っている味方の選手を外側から追い越す動きがオーバーラップです。

サイドでボールを持って敵と対峙している選手を外から追い越すことで、パスの選択肢を与え、DFを困らせることができます。

サイドを打開する際によく使われる動きであり、特にサイドバックの選手がオーバーラップをする機会が多いです。

パス&ゴー


俗に言う、ワンツーと呼ばれるものです。

味方にパスを出した後にすぐ走り、マークを振り切った形でパスを受けるための動きです。

単独でDFを突破するより、速く簡単にDFを振り切ることができます。

ボールを蹴ったら終わりではなく、次に向けて動くことは基本中の基本です。

3人目の動き


3人目の動きとはその名の通り、ボールに関わりのないもう1人の選手がマークを振り切り走ることによってチャンスを生むことです。

例えば、前線から中盤にバックパスをした瞬間に別の選手がサイドからDFの裏に走り、パスをもらう、といった動きです。

世界のトップクラスのチームにおいては3人目の動きをし続けることが常識です。

チームのために献身的に走り続けることが一流選手の条件の1つです。

ぜひとも子どもの頃から意識するようにしましょう。

プルアウェイ


プルアウェイとは直訳すると[引いて離れる動き]のこと。

主にFWの選手がマークを剥がして裏でパスをもらうためにするオフザボールの動きです。

具体的には、ゴールから離れるようにバックステップをして、自分の目の前やDFの背後にスペースを作っておいてそこに走りこむ動きを指します。

プルアウェイの動きをすることで、マークから離れられるだけでなく、オフサイドも警戒できるので、FWの選手にとっては必須スキルと言えます。

オフザボールの動きのポイント


オフザボールの動きは重要でありながら、その感覚を掴むまではある程度の経験と感覚が必要になります。

そこで、オフザボールにおいて意識すべきポイントや大切な考え方を知っておくことで、その習得が早くなるかと思います。

以下の点を注意しつつ、オフザボールの動きを考えてみましょう。

体の向きを意識する

オフザボールにおいては、体の向きをどちらに向けるかがとても重要になってきます。

例えば、相手のマークにぴったりつかれている場合、半身になった方が良いのか、完全に背を向けた方が良いのか、その状況やパスを受ける方向で変わってきます。

あくまで目的は得点をすること。

そのために、どうすればゴールに向かうことができるのか、どう体を使えばボールを奪われないかを考えて、準備をしてみましょう。

次の展開を予測する

オフザボールの動きにおいて最も重要な考え方です。

サッカーはボールを持っている瞬間だけでなく、常にどんな時でも、オフザボールの時でも集中をする必要があります。

味方のパスの展開や、相手の攻め方やマークの動きを予測して、より効果的に動くことがとても大切です。

ボールを持っていない時の1歩が大チャンスになりますし、一瞬の油断が大ピンチにもなります。

プレー中は常に予測をして動き続けましょう。

パスコースとスペースを意識する

オフザボールの動きは、基本的には、味方のパスコースやスペースを作ることを意識すると良いでしょう。

DFの場合はその逆に、パスコースを消すことやスペースを埋めることを意識することが大切です。

このオフザボールの駆け引きがゲームの勝敗に大きく関わってきます。

次の展開を予測しながらも、相手の裏をかいてパスコースを作る。

これがオフザボールの動きの真髄です。

オフザボールの動きの教え方・学び方


オフザボールの動きは重要だとわかっていながらも、具体的な練習方法がわからず、イメージがしづらい方も多いことかと思います。

以下を参考にして、子どもに教えたり、自分自身で学んでみましょう。

練習の中で言葉で説明する

オフザボールの動きはケースバイケースなことがほとんどなので、感覚に頼る部分が大きくあります。

その感覚を磨くためには、日々の練習の中で積み重ねるしかありません。

重要な局面であれば、練習中にプレーを止めながら説明をするのが効果的です。

特に子どもの場合は、しっかりと説明をすることで理解できる部分も多くあります。

オフザボールの動きが必要な理由、その動きによって得られる効果などをしっかりと言語化すると理解が深まることでしょう。

「いつ」「どこで」「どのように」の声かけ

オフザボールの動きを学ぶうえで重要になる考えが「いつ」「どこで」「どのように」ボールをもらうのか、という意識です。

この3つを意識しておくと、ただ何となく走り続けるだけでなく、より効果的な動きをすることができるでしょう。

自分で練習をする時もこの3つを意識して、自分で考えて動くようにしましょう。

プロや代表の試合を見る

プロの選手、代表の選手たちは、常に質の高いオフザボールの動きをし続けています。

テレビやスタジアムで試合を観るときに、ボールを持っている選手だけでなく、ボールを持っていない選手にも注目しましょう。

また、録画された試合であれば、止めながら解析をするのも効果的です。

スポーツ番組で解説をしているように、理論立ててオフザボールの動きを理解できるので、ぜひやってみてください!

まとめ

サッカーは試合中ほとんどの時間がオフザボールの状態です。
オフザボールの動きの質を高めれば、よりサッカーを楽しむことができるでしょう!

こちらで紹介したポイントや学び方を意識して、より良いオフザボールの動きを考えてみましょう。

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