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子どもがサッカーに対してやる気がない…。その解決法や親としての心構えを知りましょう!
「サッカーを習っているけど練習せずにゲームばかり…」
「うちの子は本当にやる気があるのかしら…」
そんなお悩みを抱える親御さんたちは多いのではないでしょうか。
今回はサッカーに対する「やる気」のお話です。
この記事では、子どものやる気の出し方や親として子どもにできることなどを簡単に解説します。
やる気がなければ上達することはありえません。
こちらを読んで、子どものやる気を引き出しましょう!
そもそも「やる気」とは?
「やる気をだせ!」
というのは簡単ですが、さて「やる気」とはいったい何でしょうか?
概念的な言葉ですが、ここでは「目標に向かって頑張れるメンタルやその行動」と定義しましょう。
その「やる気」を引き起こすための要因が「モチベーション」です。
モチベーションは動機づけのことであり、やる気を出させるためにはいかに動機づけをするか、が重要になってきます。
モチベーションには「内発的モチベーション」と「外発的モチベーション」の2種類があります。
・内発的モチベーション
→好き、楽しい、上手くなりたい、もっとやりたいといった自己の内面からの動機づけ
・外発的モチベーション
→怒られた、命令された、報酬・ご褒美のためにやる、といった外部の要因からの動機づけ
当然のことながら、内発的モチベーションがないと行動は持続しませんし、上達もしません。
トップアスリートは高い内発的モチベーションを維持し続けて、第一線で活躍しています。
つまり、やる気を出させるためには内発的モチベーションを刺激する必要があるのです。
では、どうすれば刺激できるのでしょうか?
子どものやる気スイッチはどこ?
プロゴルファー横峯さくらさんの叔父でもある、教育者の横峯吉文さんは「ヨコミネ式」という独自の教育理論で、数々の子どもをやる気にしてきました。
横峯さんが提唱する子どものやる気スイッチの押し方のポイントを解説しましょう。
①子どもは競争したがる
人は誰しも競争心を持っているものです。
子ども同士でお互いに競ったり争ったりするなかで、負けたくない、もっと上手くなりたい、という気持ちが芽生えてきます。
相手を蹴落とす、貶める、自分に言い訳をする、といった不健康な精神状態でなければ、競い合うことは悪いことではありません。
相手の実力と自分の実力を正面から認めて、そこから何ができるかを考えられれば、健康的に周りの人たちと競争ができるでしょう。
②子どもは真似をしたがる
周りの子どもや大人がやっていることを子どもは真似をしたがります。
自分にもできるかもしてない、それ面白そう、やってみたい、という気持ちは立派な内発的モチベーションです。
子どもはやっていいことと悪いことの区別がきちんとつけられないので、大人は模範となる行動やアクションをするべきです。
子どもは親の背中を見て育ちます。
③子どもはちょっとだけ難しいことをしたがる
子どもは簡単に出来ることはすぐに飽きてしまい、難しすぎて出来ないことはすぐに諦めてしまいます。
そこで、少し頑張ればクリア出来るような課題をもうけてあげると、挑戦する意欲が湧いてきます。
目標設定は子どもだけではなかなか難しい部分があります。
周りの大人が、それぞれの子どもに合った課題を設定してあげて、その子だけの目標が定まれば、きっとやる気も生まれるでしょう。
④子どもは認められたがる
すごい!偉いじゃん!賢いね!
こういった言葉をかけられて嬉しくならない子どもはいません。
子どもは褒めてもらいたくて自分のできることを披露したがります。
子どもがやっていることを褒めあげること、そして、目標に向かって努力をした過程を認めてあげることがとても大切です。
以上4つのことを意識することで、子どものやる気スイッチを押すことができるでしょう。
やる気を出させる具体的な方法
では、具体的なやる気の出し方を紹介しましょう。
やる気の源である、内発的モチベーションを高める方法と言っても差し支えないでしょう。
子どもにやる気が感じられないなら、ぜひ以下の方法を試してみましょう。
モデルを作る
子どもにやる気を出させる方法として、理想となるモデルを作るのは効果的です。
分かりやすい例で言えば、日本代表のサッカー選手や海外のトップスター選手などでしょう。
一緒に試合を観たり、スーパープレー集を観たりして子どもにイメージをさせましょう。
また、子どもによっては漫画やアニメからサッカーへのモチベーションを高める子もいます。
世界最高の選手リオネル・メッシは『キャプテン翼』に影響されてサッカーを始めたというのはあまりに有名な話です。
漫画・アニメだとあなどらず、サッカーへのイメージが高められるのであれば積極的に観るようにしましょう。
目標設定
適切な目標を設定すると、やりがいが生まれてやる気が向上します。
先ほど紹介したように、少しだけ難しい目標を設定すると良いでしょう。
例えば、リフティングが30回くらいしかできないのであれば「今月までに50回達成」といった目標や「ドリブルでグラウンド1周を昨日より速く」といったように、具体的で計測しやすい目標が良いでしょう。
目標を達成すると自信もついて、次の目標へのモチベーションも高まります。
ただし、あくまでワクワクを大切にすることを忘れないでください。
目標を達成したらご褒美がもらえる、達成しないと怒られるからやる、といった外発的なモチベーションになっていないかどうか常に振り返るようにしましょう。
ゲーム感覚で練習する
練習の方法を工夫して、サッカーを楽しいと思ってもらえれば自ずとやる気が芽生えてきます。
サッカーテニスやPK対決、ポスト・バー当て競争などちょっとしたゲーム要素の入った練習だと子どもも喜んでやります。
また、練習したらシールがもらえたり、プレーの内容ごとにポイントがもらえたりするのもゲーム感覚で楽しめるでしょう。
こちらも先ほどと同様、ご褒美が目的ではなく、楽しむ過程を大事にするように声かけをしましょう。
ライバル心を持つ
ライバル心を持って内なる闘志に火をつけるのも立派な内的モチベーションです。
負けたくない、もっと上手くなりたいという気持ちは純粋で素晴らしいものです。
周りの大人は、ポジティブな声かけをしながら、上手い人や同年代で自分より先をいく子どもを意識させると良いでしょう。
自分を否定させるのではなく、目標のように考えると前向きな気持ちになれるでしょう。
サッカーを楽しむため、上達するためには「自信を持つこと」がとても大切になってきます。
目標を達成したり、成功体験を積み重ねたりすることで自信は育まれますが、周りの大人たちの声かけも重要な要素です。
子どもがやる気を出すための親としての心構えは?
前章では具体的な方法について解説しましたが、こちらでは親御さんの心構えについて解説します。
子どもに対するスタンスや声かけの仕方、距離感など、子どもをやる気を出すために気をつけておきたいポイントをいくつか紹介します。
子どもをやる気にさせるためには親御さんの存在はとても重要です。
しっかり以下のことを意識しましょう。
結果ではなく努力を褒める
親は子どもの最大のサポーターであり味方です。
たくさん褒めてあげましょう。
そして褒める時には、結果だけでなく過程も褒めるように意識しましょう。
結果に辿り着くまでの努力にフォーカスすると子どもはその後も努力を続けることでしょう。
子どもの褒め方に関しては、こちらで詳しく解説しております。
具体的な褒め方なども紹介しておりますので、ぜひともご覧ください。
見守る
親御さんによっては、子どもに干渉しすぎたり世話を焼きすぎたりしてしまう方もいらっしゃいます。
子どもに対して愛情があるのはとても素晴らしいのですが、時として見守ることも大切です。
やる気の源泉は内発的モチベーションである、と先ほど説明しました。
周りがどれだけ声をかけても、最終的にやる気を出すかどうかは本人次第です。
子どもも常にたくさんのことを考えています。
声かけをしすぎるだけでなく、じっくり待って、自分で考えさせて自立させる時間も必要なのです。
共感する
サッカーのプレー内容やクラブでのことなど、子どもが自ら話をしてきたら共感をするように意識しましょう。
親が理解してくれている、味方でいてくれているという意識は子どものやる気に大きく影響します。
子どもに成長して欲しいあまりに、子どものプレーを否定したり、サッカーの話は分からないからと無下に扱ったりしては子どものモチベーションも低下してしまいます。
子どものサッカーへの気持ちや情熱を肯定して上げるような声かけをしましょう。
親もサッカーを楽しむ
実はこれがとても大切なことです。
子どもは親が楽しそうにしていること、親の笑顔が大好きです。
サッカーによって親が笑顔になっているのであれば、それに関わる自分への肯定感も高まります。
一緒にサッカーを鑑賞している時は全力で応援する。
一緒にサッカーの練習をしている時は子ども以上に楽しむ。
サッカーは楽しい。そしてその楽しさを共有する。
という意識がとても大切です。
サッカーは誰かがやらせるものではなく、選手自身が楽しむものです。
サッカーを楽しむ姿を子どもに見せて、内発的なモチベーションを高めましょう。
環境を変えるのも1つの解決策!
こちらで紹介した方法や、あらゆる手段を講じたけれども、まだ子どものやる気が出ないこともあるかもしれません。
もしかしたら、やる気が出ないのは今の環境が子どもと合っていないという可能性もあります。
サッカーへの向き合い方や親のスタンスの問題ではなく、チームやコーチなどプレー環境の問題かもしれません。
お子様にとって、一番サッカーを楽しめる環境を再度探してあげるのも、一つの解決策かもしれません。
まとめ
子どものやる気を引き出すには親や指導者の力が必要です。
そして、根性論ではなく適切な声かけと導き方があります。
今回の内容を実践していただき、お子様やが前向きにサッカーと向き合えてもらえたらと思います。